ニュース&レポート

2013.10.01
 
 

2010日韓デザイン交流展「気―Digital Energy」開催レポート

釜山デザインセンター

「釜山デザインウィーク2010」オープニング

「釜山デザインウィーク2010」オープニングレセプション

ポスター展

映像・アニメーション展

デザインマーケット

2007年の釜山デザインセンターの開館と同時にはじまった日韓デザイン交流事業は、株式会社国際デザインセンターと財団法人釜山デザインセンターが交互に事業を実施することを通して、両センターの連携協力と、地域のデザイン関係者の交流、相互理解の促進を図ってきた。

2010年度は、総合デザインイベント「釜山デザインウィーク2010」の一環として開催されることとなり、そのテーマ「気-デジタル・エネルギー」を受け、従来のポスター展に加え映像・アニメーション展を併催。日韓あわせ115人の120作品を通して双方のデジタル・デザインの“今”を見せようとする、意欲的な企画に発展した。技術の進展とともに表現の可能性は飛躍的に高まっている。今回、国際デザインセンターからは、あらためてデジタル技術のより精緻な極限を追求したグラフィック作品、「気」「エネルギー」というミクロ/マクロ・コスモスに向き合った作品、デジタルが当たり前の時代に育った若い世代の映像・アニメーション作品など、意欲的な作品を展示紹介した。(IdcN)

 

人の内側に踏みこんでいくデジタル表現

2009年、「気-DIGITAL ENERGY」のテーマのもと、国際デザインセンターと釜山デザインセンターによる第3回交流事業が計画されました。初年度から同事業に参加協力してきた中部クリエーターズクラブでは、交流展覧会・グラフィック作品展に同じテーマで取り組むことを決め、会員作品を出品することとしました。
 現在までに大きな進化を遂げてきたデジタル表現ですが、その精度が高まるほどに、次に求められるのは、微妙な感覚・感触を得たり、感情が揺さぶられるような視覚体験、人の内面に踏みこんでいく表現でしょう。デジタルによってどのような「気」を発することができるのか、その可能性を探ることは、難しい課題ではありますが、同時におおいに意義のあることでもあります。今回、あらためて作品の発表の機会を得たことに大変感謝するとともに、作品にこめた各会員の思いが釜山の方々に届けば幸いです。
(竹原 裕/中部クリエーターズクラブ会長)

来場者コメント
◎日韓両国の差異と類似が見られるよい機会だった。
◎日本のデザイナーの作品を見る機会はなかなかないので、この展覧会で考えが変わった。
◎たくさんの作品を見たことによって、違った考え方ができるようになった。
◎何百という絵でできている1つのアニメーションが、人を笑わせたり泣かせたりするのがとても面白い。
◎もしアニメーションというものがこんなに進展していなかったら、私たちの暮らしは退屈なものだったろう。

国際デザインセンター、釜山デザインセンター交流事業
2010日韓デザイン交流展「気―Digital Energy」

株式会社国際デザインセンターと財団法人釜山デザインセンターによる共同事業として実施(2007年〜2010年)。2010年は、ポスター展/映像・アニメーション展の2部門で、日韓合計115人の120作品を展示紹介。
会期:2010年11月10日~17日
会場:釜山デザインセンター・展示場I・II

※映像・アニメーション展については、「現代日本における短編アニメーション」(コラム)でご紹介しています。

(2010 IdcN Annual Reportより転載)