ニュース&レポート

2013.10.01
 
 
 

「デザインモナート・グラーツ2013」出展レポート

「デザインモナート・グラーツ2013」オープニング

会場を埋めるおよそ1,000人の来場者と、盛大な幕開け

名古屋圏のデザイン・プロダクツ

Granag Projectの展示:名古屋とグラーツの学生の視点で切り取った「デザイン都市・名古屋」を構成するものたち

国際デザインセンターとクリエイティブ・デザインシティなごやのポスターと、オープニング来場者ら

Granag Projectの展示:障子にインスパイアされたディスプレイも、FHヨアネウム応用科学大学の学生による

名古屋市は、ユネスコの「クリエイティブ・シティズ・ネットワーク」(CCN/創造都市ネットワーク)のデザイン都市である。
ネットワーク加盟都市の開催する国際的な展示会やシンポジウムなど多くの人を集めるイベントへの参加は、名古屋圏のクリエイティブセクターの人材やプロダクツを広くアピールする好機となるとともに、出展の結果得られるフィードバックも、出展者らのその後の展開への示唆に富むものともなり得る貴重な機会でもある。2013年5月から6月にかけて出展した「デザインモナート・グラーツ2013」(グラーツ・デザインマンス2013/オーストリア・グラーツ市)も、そうした展示会のひとつである。

例年、約1ヶ月間開催されるこのデザイン月間は、創造性×経済を意識した大規模な展示会で、グラーツのユネスコCCN加盟後は、メインの展示にネットワーク加盟都市を招聘、今年は名古屋が、大きなスペースの提供を受け展示を行うこととなった。折しも、グラーツのFHヨアネウム応用科学大学の学生が「デザイン都市・名古屋」をリサーチし展示紹介しようというプロジェクトが企画されており、クリエイティブ・デザインシティなごや(CDCN)ではこの機会をとらえ、名古屋の5大学との合同プロジェクト「garanagプロジェクト」(2012年7月~)として進めることで、この展示が単に展示にとどまらない若手人材の交流・育成の機会となるよう後押しした。

「デザインモナート・グラーツ」のオープニングは、グラーツ市長のスピーチ、河村たかし・名古屋市長のメッセージ代読にはじまり、会場を埋める大勢の来場者とともに盛大な幕開けとなった。「デザイン都市・名古屋」の展示は、CDCNのセレクトによる名古屋圏のデザインプロダクツとともに、グラーツと名古屋の学生らの視点で集められたアニメーションやマンガ、建築模型や写真作品、デザイナーのインタビュー映像などの「Granag Project」のコレクションが障子をイメージした間仕切による陰影を活かした演出で展示され、「デザイン都市・名古屋」の多様なデザイン・文化を紹介するものとなった。プロダクツ個々の解説をじっくり読む来場者や、購入方法について尋ねる人など、日本のデザインへの強い関心が伺われた。

ユネスコ・クリエイティブ・シティズ・ネットワーク
ユネスコが、創造的・文化的な産業の育成・強化によって、活性化を目指す世界の各都市の連携や相互交流を支援する目的で、2004年(平成16年)に創設したもので、デザインをはじめ、クラフト&フォークアート、映画、食文化、文学、音楽、メディアアートの7分野に、2013年10月現在、34都市が加盟している。名古屋市は、2008年(平成20年)10月に、デザイン分野への加盟が認定され、クリエイティブ・デザインシティなごや推進事業実行委員会(CDCN)を組織し、翌年から本格的に活動している。

デザインモナート・グラーツ2013
会期:2013年5月3日(金)~6月2日(日)
会場 :designHalle(オーストリア・グラーツ市)
主催:クリエイティブ・インダストリー・スティリア
出展主催者:

クリエイティブ・デザインシティなごや推進事業実行委員会(主催構成団体:名古屋市・株式会社国際デザインセンター・名古屋商工会議所・中部デザイン団体協議会)
、FHヨアネウム応用科学大学

出展協力:
株式会社伊千呂、BEETS inc.、3120(古川紙工、丸重製紙企業組合、家田紙工)、galerie P+EN、ohta、まり木綿、メ~ブツ勘考委員会、FLaPP Design Studio(+大橋量器、カネコ小兵製陶所)、OPENENDS、Peace Graphics、廣村デザイン事務所、株式会社国際デザインセンター、宇野友明建築事務所、D.I.G Architects、Tenpo、尾野 訓大、Sundwich Inc.、都筑 晶絵、名古屋活版地金精錬所、Kapsel、Deity´s watchdog、市野 昌宏、シアターカフェ

※「デザインモナート・グラーツ2013」の詳細レポート、記録画像、記録映像、名古屋圏の出展プロダクツ、Granag Projectの詳細は、クリエイティブ・デザインシティなごやの公式サイトでご覧いただけます。