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入選/Honorable Mention

タイトル: 無意識の意識/The consciousness out of unconsciousness

コンセプト: 世の中には便利な「モノ」が溢れ、人々の生活は日々豊かになってきている。しかし、どんな「モノ」にもメリットの裏にはデメリットが必ず存在する。ここで問題となる事は、人々がそれに気付かず便利な面だけに流され、ただ「モノ」を享受するだけである事ではないだろうか?それではデザイナーは「モノ」通じて、ユーザーと真に対話できていると言えるだろうか?
人々はデメリットを一度しっかりと捉え直す必要がある。そのためには「自分」と「モノ」の関係を客観的に見直す事から始まると考えた。
このポスターは便利な通信機器に囲まれて、人との直の触れ合いを失った人間をモチーフにしている。全てを見終わった人は、客観的に見た自分に「はっ」とさせられるだろう。「無意識」に生活していた自分を初めて「意識」できる瞬間だと思う。このポスターが、見た人の「モノ」との関係を改めて考え直すキッカケとなれば、僕らは彼らと対話できたと考える。

コメント: インターネットや携帯電話によって、コミュニケーションの場や機会は飛躍的に広がっている現代社会。しかし、本当の意味の対話が果たして成立しているのだろうか?バーチャルなものを本物だと錯覚しているのではないか?人と人との直のふれあいが失われ、閉塞的で孤立した状況が、まさしく自分自身にも起こっているかもしれないことを、直感的に感じさせてくれるポスターである。

Profile

受賞者名: 中林 保之/Yasuyuki Nakabayashi

生年月日: 1983年9月14日

性別: 男性

国籍: 日本

学歴: 千葉大学工学部デザイン工学科 卒業

職業: 学生 千葉大学自然科学研究科デザイン専攻1年

展覧会: 意匠展(2006年)

共同制作者: 増田 一樹/Kazuki Masuda 今 健一/Kenichi Kon


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