「暮らしの中の木の椅子展」は今回で第5回という、ひとつの節目を迎えたことになる。公募展を立ち上げる構想と準備の年月を含めると10年となる歳月は、ある意味では長く重いものを感じざるを得ない。「十年ひとむかし」という言葉もあるが、めまぐるしく変貌する今の時代にとっては、この10年の変化の内容はかつての20年、30年のそれに当たる程の幅と層の重なりをもっているようにも思われる。
 とりわけ、「暮らしの中の木の椅子展」として、毎日の生活の「場」で使う、生活の「道具」としての椅子を、あえて公募の形で世に問うということは、一見平凡にみえてきわめて特徴的な展覧会かもしれない。
  そこでは、生活の「場」とはどのようなものなのか。それは、どうあるべきなのだろうか。そして、この十年がどう変わってきたのだろうか。それとも何も変わっていないのだろうか。世の中は「インテリア」、インテリアというけれども、「暮らし」の実態はあまり変わっていないのではないだろうか。

(審査講評より/つづきを読む

 

 

開催概要

 毎日仕事場や学校、家庭で腰掛けている椅子。椅子は私たちの体を優しく包む道具として機能し、家具の中では最も人間的な要素を持っているといわれています。プロダクトデザインが普及し、量産化された椅子が主流となる一方で、それぞれのライフスタイルにあわせた椅子も作られるようになりました。
 第5回を迎えた「暮らしの中の木の椅子展」には全国で活躍するデザイナー、家具作家、学生の方々から過去最多の745点の応募がありました。書類による一次選考で残った130点の中から選考委員が一点、一点実際に座りながら木の持つ温かみ、機能性、デザイン性などを考慮し、最優秀賞1点、優秀賞8点、部門賞1点、入選86点の計96点を選びました。本展では、これら96作品を一堂に展示します。
 最優秀賞に輝いた兵庫県三木市の鶴崎和紀氏の「bow」は、座に2枚の積層合板を組み入れることにより優しい座り心地を作り出すことができ、選考委員から「今までにない斬新な発想」と高く評価されました。「子どものための椅子」部門には200点の応募があり、林秀行氏の「ベビーチェア LOOP」が部門賞に選ばれました。
 個人それぞれの「暮らし方」に合った椅子を選ぶ楽しさがあるこの展覧会、会場では自由に座ることができ、きっとマイチェアを探すことができると思います。
 さあ、どうぞお座りください。
DATA

名称=第5回暮らしの中の木の椅子展
会期=2006年4月14日[金]−5月7日[日]11:00−20:00(入館は19:30まで)◎会期中無休◎入場無料
主催=(株)国際デザインセンター・朝日新聞社
後援=(社)日本インテリアデザイナー協会

●展示作品
最優秀賞1点・優秀賞8点・子どものための椅子部門賞1点・入選86点の合計96点[入賞作品を見る

●選考委員
選考委員長:
島崎 信(武蔵野美術大学名誉教授)
選考委員:
長 大作(建築家)
宮本茂紀(家具モデラー)
木村一男(名古屋学芸大学メディア造形学部教授)
織田憲嗣(北海道東海大学芸術工学部教授)(※順不同・敬称略)

 

国際デザインセンター・デザインミュージアム+デザインギャラリー
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アクセス
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